ジェンツー、アメリカ生活は踊る

知的障害のある娘とのアメリカ生活

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アメリカの幼稚園に潜入!先が分からないって不安

夫の仕事の海外転職でアメリカに引っ越してきました。

5歳の娘ニーナは知的障害をともなう自閉症スペクトラムです。

 

半年ほど先に渡米した夫は現地人との英語コミュニケーションを求めて

毎週日曜日に教会に通うようになりました。

これからは私と娘も同行します。

 

 

この教会は学校に併設されており、

プリスクールも併設されています。

 

日曜日は親たちがミサに参加する間、

無料で子供を預かってくれるようです。

 

前半・後半それぞれ90分ほどで、

片方だけでも両方でも利用することが出来ます。

 

 

夫は英語の勉強になるので協会のビギナークラスに参加しています。

ビギナーと言っても、英語を話せることが前提のクラスなので私には難しすぎます。

 

前回は初めてだったので参加しましたが、

ニーナは非常に退屈になってしまったので

今回はキッズクラブを利用することにしました。

 

事前に名前や連絡先を登録して、

子供と親両方に名前付きのシールを貼ります。

 

親も見学ができるということなので、私が同行しました。

 

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ニーナはこの数日前からプリスクールに通い始めましたが、

そちらは基本的に親が建物に入ることが出来ないので様子が全く分かりません。

 

その日の様子を記録した連絡帳もないので、

ニーナがどんな様子なのかを見れる良い機会でした。

 

 

4~5歳児クラスに案内されると、10人ほどの子供たちがいました。

 

大人はメインの先生が1人と、補助の先生が1人。

 

ニーナは教室に入った時点で固まってしまい、

とりあえず入口近くの椅子に座ることに。

 

慎重な性格なので、まずは教室全体の観察が必要なようです。

 

 

クラスは全員ネイティブで、見たところわかるハンデがあるのはニーナだけ。

 

日本ではハンデがある子しかいない療育園に通っていたので、

いきなり普通の幼稚園に参加したようなものです。

 

しかも言葉は通じないし、

いまが何の時間で、いつまで続いて、次は何をするのかといったスケジュールが全く分からない状態。

 

そんなの大人だって不安になりますよね。

 

朝から機嫌よくしていたニーナですが、

泣いたり抱きついてきたり、教室を出ようとしたり、不安を表現していました。

 

 

別にみんなで一斉に授業を受ける訳ではありません。

流れとしては

教室での自由遊びをして、

先生の読み聞かせを聞き、

プレイエリアでの自由遊びの後、

教室に戻っておやつタイムを過ごしてお終いでした。

 

私もこの流れを事前に知っていた訳ではなく、

分からないなりに先生たちに促されて一緒について行きました。

 

 

私も日本では療育園に通う子供たちを見ることが多く、

一般の幼稚園の様子はあまり見ていなかったのですが、

5歳はしっかりしていてたくさんおしゃべり出来るんですよね。

 

英語も話せずに泣いてママにくっつくニーナを、

彼らは不思議そうに見ていました。

 

中には、

「あの子はどうして泣いているの?」

「なぜもっと赤ちゃんクラスに行かないの?」

なんて先生に聞く子もいました。

 

先生は、

「あの子は遠い遠い日本という国から来たのよ」

「言葉が違う国から来て、これから英語を勉強するの」

「あなたも、言葉が通じない場所に連れて行かれたら不安でしょう?」

と丁寧に答えていました。

 

中には私に、

「この子はなんて言ってるの?」

「どうして泣いてるの?」など声をかけてくれる子もいましたが、

「私たちはまだ英語を上手に話せないの」

「彼女は初めての場所でとてもナーバスになっているのよ」

というのが精一杯で、上手く答えられませんでした。

 

 

ニーナもずっと泣いている訳ではなく、

粘土遊びや滑り台をしたり、

楽しそうにしている場面もありました。

 

初回だったので緊張が強かっただけで、

流れが分かればみんなと同じように流れに乗って遊ぶことができると思います。

 

でも、見通しがつかない最初の頃は誰だって不安になりますよね。

 

 

後でほかのお母さんと少し話した時、

「最初は緊張するわよね〜!うちも最初は一緒に同伴したし、そういう子も結構いるわよ」

と言っていました。

 

 なので、私も2~3回目まではまた同伴しようかな。

 

 

ニーナも終わりの頃には教室の端の席ではなくて、

みんなが集まっているテーブルに自分から座りに行ったのを見て、

少し安心しました。

 

 

毎日通うプレスクールでの様子は見ることが出来ませんが、

今回このキッズクラブでの様子を見て何となく知ることが出来ました。

 

最初はかなりストレスがかかっているようで、

本人なりに慣れようと頑張っていました。

 

プリスクールから帰ると私にベッタリになるので

頑張って帰ってきたらたくさんハグして

スキンシップをとってあげようと思います。

 

私はニーナの安全基地であり、元気回復装置なのです。

 

大人の都合で慣れ親しんだ環境がガラッと変わってしまったんですものね。

 

よく頑張ってくれていると思います。

 

 

英語圏に移って、ニーナの気持ちを体験することが出来ました。

言える単語がいくつかあって、慣れたフレーズは聞き取れる。

でも上手く話すことが出来ないし、状況やスケジュールが分かりずらい。

 

それって、とっても不安です。

 

ニーナは毎日そんな不安の中を生きてるんだよね。

頑張ってるんだよね。

 

 

辛いことはない方がいいけど、

辛さを知ると優しくなれます。

 

もっともっと丁寧に寄り添おう。

そう思えた一日でした。