ジェンツー、アメリカ生活は踊る

知的障害のある娘とのアメリカ生活

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自閉症と目の合いにくさ

◆ニーナと自閉症

我が家の4歳の娘ニーナは
知的障害を伴う自閉症です

 

「診断」は受けていませんが
定期的に病院へ行っており
医師から口頭で
自閉症だろうとは聞いています

 

通所受給者証を取得して
週5日療育園に通い、
精神障碍者手帳も発行されました


たしかに知的に遅れはあるのですが
私はニーナの自閉症傾向を
それほど強く感じていません

 

これといったこだわりも少なく
急な変更への抵抗も少ないからです

 

母親として困りごとが少ないため

自閉傾向を特に感じていないだけで

診断基準で見れば

話はまた違うのでしょう

 

自閉症児には女の子が少ないのですが

それは女の子の方が

その特性が隠れやすいからのようです

 

もともと女の子が

ママやプリンセスといった

人間へ興味を示す傾向があるのに対し

男の子は車などの

無機物に興味を示すことが多いため

自閉傾向があると

それが顕著になるようです

 

 

そんなニーナのことで

時折気になるのは
視線が合いにくい時があること

 

これは自閉症の特徴として
よくあげられる傾向です


特に叱られたときや、
何か悪いことをした自覚があって
怒られることを予感しているときは
全然目を合わせてくれません

 

でも
小さい子が叱られるときに
目を背けるというのは
よくある光景なので
気にしていません

 

私が気になっているのは
機嫌がいいのに
目を合わせてくれない時です

 

食べ物や遊びに夢中になっているときに
この傾向が強いように思います


◆なぜ目を合わせないのか

アメリカのマサチューセッツ総合病院
研究によると

自閉症児が目を合わさないのは
「脳の特定部位が
過剰反応することに由来する
過剰な覚醒状態(excessive arousal)の
不快感を低減させるための手段である」
という結果が発表されているそうです

 

多くの人にとっては些細な刺激に
過敏に痛みを感じたりすることも
特徴の一つとして挙げられますが
目が合うことによる脳の刺激が
通常よりも強く反応してしまうのでしょう

 

しかしそれらの反応は
目線を合わせる行動療法を
繰り返すことで
緩和されていく場合もあるようです

 

◆私も自閉症傾向があったのかも

私も、子どものころは
人の目を見るのが苦手でした

 

見ようと思えば見ることができるけど
居心地が悪く感じるので
できれば目をそらしたい

そう思っていました

 

自分が相手の目を見ることで
「相手が私を見ている」
と感じるのが苦手でした

 

とはいえ
子どもや思春期の子が
目をそらしがちなのって
そんなに不自然でもないですよね

 

趣味などにこだわりがあったり
歯医者の予約を忘れたり
ちょっと忘れ物が多かったり

 

確かにASDADHDの傾向が
あると言えばありますし
「しっかりしてる」とは言えませんが
大きなトラブルにはなっていないので
まぁまぁ性格の範疇だと思っています

 

gentoo-nina.hatenablog.com

 


◆目を見れるようになった

昔は目を見るのが苦手でしたが
いまでは抵抗がなくなりました

きっかけは
学生時代に始めた接客業です

 

自信が「店員」を演じることで
不思議と不快に感じなくなり
お客さんとは目を合わせることができました

 

むしろ、
お客さんが目を見て
「ありがとう」
なんて言ってくれると
本当に嬉しくなりました

 

そうして自分から相手の目を
見ようとする機会が増えてから
自然と日常生活でも
相手の目を見ることができるようになりました

 

◆目を合わせる大切さ

視線が合わなくても意思疎通ができれば
特に問題はないとも言えます

 

しかし
やはり相手に目をそらされるのは
拒否されているような印象になり
プラスの効果には働きにくです

 

できれば目を見て
コミュニケーションをとれるように
なった方が
ニーナ自身の愛され度が上がると思います

 

自分で出来ないことの多いニーナにとって
愛され力はとても大きな助けになります

 

毎朝の挨拶や食事の前など
できるだけ目を合わせるよう促しています

 

本人にとっては
煩わしく嫌なことかもしれません

 

それでも
これだって立派な療育だと
私は思っています

 

療育とは専門家がいる
専門的な施設じゃないと
受けられないわけではありません

 

一緒に遊んで信頼を深めたり
互いに顔を見合わせて笑う

 

そういう積み重ねがきっと
10年後20年後に
彼女の支えになるのではないかと
信じています